Home> 肥満手術ってご存知ですか?

肥満手術ってご存知ですか?

  • 2012年6月26日 21:16

 肥満が深刻な問題であるアメリカでは
肥満の解消に手術を行います
手術で、胃をしばって小さくしたり
の手術です

 印象的には、ちょっと都合良すぎるんじゃないの?
って思ったのですが、やっぱり少しオチがつきました

お酒を飲む量が、増えてしまうようです
ひいては、アルコール依存症になりやすいのかな?
って結果が出たそうです

肥満症を手術で解消し、今度はアルコール依存症・・・
ぜいたくな悩みですかね。。。。

肥満外科手術後2年でアルコール使用障害増加 米10施設での前向き研究

 肥満外科手術とアルコール使用障害(AUD)およびアルコール依存症の関連が指摘されているが,前向き研究のデータはほとんどない。米ピッツバーグ大学のWendy C. King氏らは,米国の10の医療施設で肥満外科手術を受けた患者約2,000人を前向きに追跡したLABS-2研究の結果から,術後1年から2年にかけてAUDは約1.6倍増加していたと発表した(JAMA 2012; 307: 2516-2525)。術式別に見ると,Roux-en-Y胃バイパス術(RYGB)は,腹腔鏡下調節性胃バンディング術(LAGB)と比べ,術後AUDリスクが2倍以上高かった。同氏らは,術前検査や術後ケアにおいてルーチンでスクリーニングを行うことを提案している。
6割以上は術前にAUDなし

 LABS-2は,肥満外科手術のリスクとベネフィットを評価するために設計された長期観察研究である。2006~11年に米国の10の医療施設で肥満外科手術を受けた2,458人が登録され,そのうち1,945人が術前,術後の評価を完了した。女性が78.8%,年齢中央値は47歳,BMI中央値は45.8だった。

 King氏らは,アルコール使用障害同定テスト(AUDIT)を用い,スコア8以上,またはアルコール関連の有害事象や依存症状をAUDと定義。術前,術後の罹患を調べた。

 その結果,AUDの罹患率は術後1年前と比べ,術後1年では変化していなかったが(7.6% vs. 7.3%,P=0.098),術後2年では9.6%に増加した(術前,術後1年と比べたP値はそれぞれ0.01)。なお,術後のAUD罹患者の6割以上は術前にAUDがなかった。

 複数の術前の変数が独立して術後のAUDリスクに関わっていた。調整後オッズ比(AOR)は,男性2.14(95%CI 1.51~3.01,P<0.01),週2杯以上の定期的なアルコール摂取6.37(同4.17~9.72,P<0.001),年齢の低下10歳ごとに術前のAUDがある場合1.31(同1.03~1.68,P=0.03),同じく術前のAUDがない場合1.95(同1.65~2.30,P<0.001),麻薬使用2.38(同1.37~4.14,P=0.01),低い帰属意識1.09(同1.04~1.15,P<0.01)だった。術前のAUDは20歳時の罹患で4.15,40歳時で11.14,60歳時で20.14と,術後AUDに強く関わっていた。

 術式によってもリスクが異なり,RYGBをLAGBと比べた術後AUDのAORは2.07(同1.40~3.08,P<0.001)と,2倍以上に上った。

 これら全ての変数で調整後,術後2年を術後1年と比べたAUDのAORは1.57(同1.26~1.96,P<0.001)であった。
RYGB後はアルコール感受性増加,AUDにつながりやすい

 1日当たりの飲酒量が3杯以上または1回の飲酒につき6杯以上の割合は,術後と比べて術前の方が多かったが,術後1年から2年にかけては有意な増加が認められた。

 King氏らによると,肥満外科手術後の適切な飲酒量は確立されていない。一方,RYGBを受けた患者ではアルコールの吸収が速く,"酔っぱらいやすい"ことが分かっている。同氏らは,術後に不適切な量の飲酒を続け,2年後に障害が生じた可能性もあると指摘する。

 また,術前のAUDが強く関わっていたものの,術後AUDの6割は術前にAUDがなかったことに注目。「肥満外科手術,特にRYGBを受ける患者は,飲酒歴にかかわらず,AUDのリスク増加について教育を受けるべきだろう」としている。

(木下 愛美)

コメント:0

Comment Form

Index of all entries

Home> 肥満手術ってご存知ですか?

検索
カテゴリ
アーカイブ
購読

Return to page top